委任状書式

公正証書の委任状書式には決まった形があるわけではありません。ただし、「委任する意思」と、「委任する内容」が明確に記載されていることが重要です。委任する内容は、公証役場から送付されてくる案文(原稿)の写しを添付すると安心です。添付の方法には、契印(割印)による方法と、袋とじによる方法があります。(下記に記載)


一般的な公正証書の委任状の形式は、上記のとおりです。委任者が個人の場合と、会社など法人の場合とでは、若干書式が異なります。公正証書の委任状には、必ず実印と印鑑証明書(法人の場合は、法人代表者実印と代表者印証明書)が必要になります。

公正証書は、厳格な公文書です。無効な委任状では、公正証書を作成することができません。
委任事項については、公証役場から送付されてくる案文(公正証書の原稿になる文書)を引用すると安心です。引用の方法には、契印による場合(案文の枚数が少ないときに便利)と、袋とじによる場合(案文の枚数が多いときに便利)があります。

1 契印による方法

 

※委任状に委任者が署名・押印(必ず実印)します。その後、その委任状を縦に折って、委任状の裏側と委任事項を書いた用紙(公証役場から送付された案文など)の1枚目を実印で割印(契印)します。割印は、印鑑(実印)を1枚目の裏側と2枚目の表側とがおおむね半分ずつになるように押捺します。同様にして2枚目の裏側と3枚目の表側を割印していきます。
 このようにして委任状の1枚目と2枚目以降の委任事項の内容とを一体化させるようにします。

 

2 袋とじによる方法

※ 委任状と公証役場から送付を受けた案文などの用紙をホチキスで留めます。袋とじの方法では、委任状と案文との間に割印(契印)は不要です。その代わり、ホチキスの上(表側も裏側も)を正本テープ(紙に糊をはったテープでも結構です。)で止め、正本テープなどと委任状との間を実印で押捺します。裏側も同様に押印します。袋とじによる場合は、各ページごとの割印の必要はありません。
 これによって、委任状と委任事項を一体化させます。

参考:委任状の文言には、下記のような例もあります。

離婚給付契約の委任文言例(公証役場からの送付案文を添付して、各ページごとに契印〔ページとページをまたがせる印〕してください。)

      委 任 状

私こと〇〇〇〇は、〇〇〇〇(昭和、平成  年  月  日生。住所・〇〇〇〇)に対し、〇〇〇〇(昭和、平成  年  月  日生)との間の別紙内容の離婚給付契約公正証書作成に関する一切を委任しますので、印鑑証明書を添付してお届けします。

平成  年  月  日
  住所 千葉県〇〇市〇〇〇〇
      氏名 〇〇〇〇㊞(←実印)

※離婚給付契約公正証書では、できるだけご本人の立会い・署名で公正証書を作成することをお勧めしています。どうしても都合がつかないなどの事情で、代理人によって離婚給付契約公正証書を作成する場合、代理人になる人は、本人側の方(本人の両親や兄弟、本人の友人など)をお願いしています。

賃貸借契約(会社の場合)の委任文言例(公証役場から送付された案文を添付して、各ページごとに契印してください。)

      委 任 状

当社・〇〇〇〇は、〇〇〇〇(昭和、平成  年  月  日生。住所・〇〇〇〇)に対し、〇〇〇〇〇との間の別紙内容の賃貸借契約公正証書作成に関する一切を委任しますので、印鑑証明書を添付してお届けします。
平成  年  月  日
  本店所在地 千葉県〇〇市〇〇〇〇
   会社名 〇〇〇〇株式会社 
    代表者代表取締役 〇〇〇〇㊞     (法人の場合は代表印)


債務承認及び債務弁済契約の委任文言例(公証役場から送付された案文を添付して、各ページごとに契印してください。)

       委 任 状
私こと〇〇〇〇は、〇〇〇〇(昭和、平成  年  月  日生。住所・〇〇〇〇)に対し、〇〇〇〇との間の別紙内容の債務承認及び債務弁済契約公正証書作成に関する一切を委任しますので、印鑑証明書を添付してお届けします。
平成  年  月  日
  住所 千葉県〇〇市〇〇〇〇
      氏名〇〇〇〇㊞(←実印)

※貸金業者が、公正証書を作成する代理人を債務者に推薦・紹介することは、貸金業法第20条により禁止されています。